松本寛司さん取材 【工房編】
初夏に創刊した「ほとりプレス」。いよいよ第2号の制作が始まりました。
今回取り上げるのは、木工作家の松本寛司さん。本紙ではご紹介しきれなかった写真や取材のこぼれ話を、3回に分けてお届けします。
普段は公開していませんが、取材ということで、特別に入らせていただきました。
アプローチには、花屋を営む奥様・桜子さんがセレクトした、ホワイトセージやローズマリー、マウンテンミントなどが元気いっぱいに育っていました。
木材や木工道具とともに、趣味のサーフィンボードが並びます。ちなみに、青く塗装されたボードは、寛司さんの自作。
作品の形が生まれる瞬間! 木材を一枚一枚見極めて、木のよい部分を最大限に使いきれるよう、フリーハンドで形をとっていきます。
描いたラインに沿って、機械でカットしたもの。余りの木っ端は、薄型のミニヘラ“toson(トーソン)”の材料などに活用しています。
手彫りを行う工房の一室。風が心地よく吹き込み、ブラインドから差し込む光も印象的でした。
木べらの制作のひとコマ。握りやすいよう、持ち手の部分を分厚く彫り出した木べらは、人気アイテムの一つです。
修業時代に制作した、木彫りの仏像。現在の手彫り作品の原点になっているそう。
完成間近のカッティングボード。最後は、えごま油を塗って作品を仕上げます。
工房前の菜園スペースでは、枝豆が育っていました。作品づくりの過程で出る木くずは、たい肥にして土に混ぜるほか、表面に撒けば雑草を抑える効果も。
新城産のスギ材で作った“パイポ”と呼ばれる波乗り用ボード。
工房での撮影を終えたあと、毎朝の日課というサーフィンも披露してくださいました!
ところで、木の彫り目って、波の形に似ていませんか? 寛司さんの作品から感じる豊かさは、自然を思い起こさせるからかなあ、と想像してみたり。
さて【工房編】はここまで。次週は、作品が並ぶ桜子さんのお店【SakuraHanamise編】をお届けします。