(2)秘密基地を見つけよう

― エッセイを読んでくださる方へ -

自由に外へ出られる日が、待ち遠しいですね。

自宅で過ごされる方にも、この冬の我が家の記録を通じ、野山の心地よい空気を感じてもらえたら、うれしく思います。

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出かける前の、準備の時間が楽しいのは、いくつになっても変わらない。

週末の冒険に向け、子どもが寝静まると、毎晩リビングから物音が聞こえるようになった。見ると、例のスタンレーのランチボックスとともに、コーヒードリッパー、キャンプ用のマグカップなどが、テーブルに所狭しと並んでいる。パッキング好きの夫が、ああでもない、こうでもないと、何度も荷物を詰め変えてはシミュレーションしているのだ。

私はというと、おいしいと評判のレトルトカレーや、コーヒー豆を買い込んだ。キッチンからは、アウトドアで映える木製のカトラリーやカッティングボードを見繕い、子どもが大好きなホットサンドの具材を吟味する。

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家族4人分の食材と調理道具。いかに効率よくパッキングするかを考えるのが、夫のひそかな楽しみ。

 

キャンプ用品は自宅に一式揃っているため、道具の調達は問題なし。

一方で、難航したのが場所選びだ。せっかくの冒険に、整備されたキャンプ場では少々味気ない。見晴らしのよい展望台や河原など、さまざまな案が出たものの、結局はよく知った場所が安心だろうと、近所の山で手を打つことにした。夏の夜、夫がカエル調査(※)の行きつけにしている、標高360mほどの手ごろな山である。

(※)ライトを照らしながら山道を走行し、生息するカエルの種類、大きさ、数などを調べる

 

そして、約束の週末。車のトランクに荷物を詰め込み、野営地を求めて山へと走る。

途中、目の前で何かがぴょんぴょん飛び跳ねた。野ウサギだ。うれしい出合いに、一同、期待も高まる。

ちなみに、この山ではウリボウやシカなどもたびたび見かけるため、我が家では“野生サファリパーク”と呼んでいる。

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 山で出合った野ウサギ。どこにいるか、分かりますか?

 

「ここ、いいんじゃない?」

賑やかな登山口を通り過ぎ、車を停めたのは、雑木林に囲まれた空き地。すぐ脇には小川が流れ、焚火に良さそうな小枝も転がっている。テーブルとチェアを並べ、ワンバーナーをセットすれば、さながら森の秘密基地だ。

大人になってから、これほど心躍ることがあっただろうか。ここで食べるごはんを想像するだけで、体じゅうのアドレナリンが放出されそうである。

辺りを見渡すと、少し先の空き地でおじさんが一人、焚火を楽しんでいる。道中では、車中泊らしき車も何台か見かけた。

それぞれの時間を過ごす、特別な場所。

冒険はきっと、自分だけの基地を見つけるところから始まっているんだ。

 

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野営地の選び方

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車を停められ、テーブルや椅子を置ける、平らな場所を探す。普段から、良さそうなポイントに目星をつけて、周囲の環境や安全を確認しておくとよい。

バーナーを使用する場合、公園・緑地は火気厳禁のケースが多いので注意を。禁止事項が書かれた周囲の看板などを確認し、ルールを守って遊ぼう。

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2020-04-01 | Posted in 野あそび隊がゆく!No Comments » 

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